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- 整備士を目指せる学校の種類
- 自動車整備専門学校
- 自動車大学校|4年制中心
- 職業能力開発校
- 大学・短大の工学系
- 学費と期間の目安
- 2年制|2級を目指すコース
- 4年制|1級を目指すコース
- 職業能力開発校の費用
- 学費以外にかかる費用
- 学校に通うメリット
- 2級の受験資格を最短で得られる
- 実技試験が免除される
- 就職サポートを受けられる
- 学校に通わないルート|働きながら資格を取る
- 実務経験を積んで受験する
- 夜間・短期のスクールを使う
- 独学で学科試験に臨む
- 失敗しない学校の選び方
- 取得できる資格の級で選ぶ
- 就職実績・メーカー系列で選ぶ
- 学費と支援制度で選ぶ
- 通学環境で選ぶ
- よくある質問
- そもそも整備士になるのに学校は必要?
- 学費はどのくらい必要?
- 普通科の高校からでも入学できる?
- 働きながら通える夜間の学校はある?
- 2年制と4年制はどちらを選べばいい?
- まとめ|学費と目指す資格から進路を選ぶ
「整備士になるにはどの学校へ行けばいいのか分からない」「学費はいくらくらい必要なのだろう」
自動車整備士を目指すとき、進路選びでこうした悩みを抱える方は少なくないでしょう。
整備士を目指せる学校には専門学校のほかに職業能力開発校や大学もあり、学費も期間も大きく異なります。
本記事では、学校の種類ごとの特徴と学費・期間の目安、学校に通うメリット、働きながら資格を取るルート、失敗しない学校の選び方を解説します。
整備士になるための学校に通った188名への独自調査の結果も紹介しますので、自分の状況に合った進路を選ぶ参考にしてください。
整備士を目指せる学校の種類
整備士を目指せる学校の位置づけを分けるのは、国土交通大臣が指定する養成施設かどうかです。
指定を受けた養成施設の課程を修了すれば、技能検定の受験資格が得られ、修了後2年間は実技試験が免除されます。
なお自動車整備士の資格制度は2027年1月から順次新制度へ移行し、電子制御の内容を含む「一級自動車整備士(総合)」などの資格が設けられます。
進学する年度によって目指す資格の名称や養成課程が異なる場合があるため、志望校の最新の募集要項を確認してください。
主な進学先は、以下のとおりです。
- 自動車整備専門学校
- 自動車大学校|4年制中心
- 職業能力開発校
- 大学・短大の工学系
それぞれ順番に見ていきましょう。

モビリア総合研究所が、整備士になるための学校に通ったことがある188名に実施した独自調査では、通った学校として最も多かったのは自動車整備の専門学校(2年制)で43.6%でした。
次いで自動車大学校など(4年制)が30.3%と続き、両者を合わせると7割を超えます。
大学・短大の工学系学部は10.6%、職業能力開発校は10.1%と、いずれも1割前後にとどまりました。
整備士を目指す進路としては、専門学校か自動車大学校を選ぶ人が多い傾向がみられます。
自動車整備専門学校
自動車整備専門学校は、整備士を目指す進路として最も一般的な選択肢です。
多くが2年制の2級整備士養成課程を置いており、卒業と同時に得られるのが2級の受験資格です。
国土交通省によると、専門学校や高等学校、職業能力開発校などを含む一種養成施設は全国に約230施設あります。
授業の大半が実習にあてられるため、未経験からでも工具の扱いから体系的に学ぶことができます。
学校種別ごとの違いを、下表にまとめました。
| 学校・課程 | 修業年限の目安 | 主な設置主体 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 専門学校などの2級課程 | 2年 | 私立中心 | 実習中心で2級を目指す |
| 専門学校などの1級課程 | 4年 | 私立・メーカー系など | 1級まで目指せる |
| 職業能力開発校 | 2年など | 都道府県など | 学費を抑えやすい |
| 大学・短大 | 学校による | 国公立・私立 | 指定の自動車関連学科で目指せる |
自動車大学校|4年制中心
自動車大学校という名称は、専門学校が校名として用いているもので、法令上の独立した学校種別ではありません。
こうした学校の多くは4年制の1級養成課程を置き、2年制より長く学んで故障診断や電子制御など高度な内容まで踏み込みます。
メーカー系列の学校も多く、そのメーカーの車両や診断機を使って学べる環境が整っています。
卒業までの期間と費用は増えますが、1級まで一気に目指したい方に向いた進路です。
職業能力開発校
職業能力開発校は、都道府県などが設置する公共の職業訓練施設です。
自動車整備科を置く施設では2年課程が中心で、修了すると2級の受験資格が得られ実技試験も免除されます。
公的機関であるため、授業料は私立の専門学校と比べて大幅に低く抑えられています。
定員が限られており募集時期も決まっているため、早めに各都道府県の情報を確認しておきましょう。
大学・短大の工学系
大学や短大のなかにも、国土交通大臣が定める自動車関連学科を設け、整備士資格を目指せる学校があります。
工学の基礎を幅広く学べるため、整備の現場に限らず開発や設計といった進路も視野に入ります。
一般の機械・電気系の学科を出ただけでは同じ扱いにはならず、対象となる学科は限られる点に注意が必要です。
志望校が対象に含まれるかは、国土交通省が公表する一覧で必ず確認してください。
なお中学校卒業後に進める高等専修学校にも自動車整備を学べる課程があり、一定の要件を満たす課程では大学入学資格を得ながら整備士を目指せます。
学費と期間の目安
進路を決めるうえで、学費と修業年限は避けて通ることができない条件です。
学校の種別によって総額に大きな差があるため、まずは全体の相場感を押さえておきましょう。
確認しておきたい費用は、以下のとおりです。
- 2年制|2級を目指すコース
- 4年制|1級を目指すコース
- 職業能力開発校の費用
- 学費以外にかかる費用
それぞれ順番に見ていきましょう。

同調査で実際にかかった費用の総額を聞くと、最も多かったのは100万〜200万円未満の32.5%でした。
次いで50万〜100万円未満が18.6%、200万〜300万円未満が18.0%と続いています。
300万円以上と回答した人は合わせて13.9%にとどまり、高額帯は限られるようです。
回答は100万〜200万円未満を中心に幅広く分布しており、実際の負担額は学校の種別や在学期間によって大きく変わるようです。
2年制|2級を目指すコース
私立の専門学校の2年制コースは、初年度の納入金が年間100万円台前半を中心に、諸費用を含めると150万円前後になる学校もあります。
入学金や実習費、施設費まで含めると、2年間で200万〜300万円程度が一つの目安になります。
金額は学校や地域、コースによって幅があり、入試方法による減免を設けている学校も少なくありません。
初年度は入学金が加わるため2年次より高くなるのが一般的で、年ごとの納入額は一定ではありません。
志望校が決まったら、初年度と2年次それぞれの納入額を最新の募集要項で確認しましょう。
| 学校種別 | 修業年限 | 学費の目安 |
|---|---|---|
| 専門学校(2級課程) | 2年 | 200万〜300万円程度 |
| 自動車大学校など(1級課程) | 4年 | 400万〜600万円程度 |
| 職業能力開発校 | 2年 | 授業料 年間12万円程度 |
※金額は学校・地域・コースによって異なる目安です。教材費や工具代、資格試験の受験料は別途かかります。減免制度や奨学金の有無によっても実際の負担額は変わります。
4年制|1級を目指すコース
1級整備士を目指す4年制コースは、4年間の総額で400万〜600万円程度を見込んでおく必要があります。
年間あたりの負担は2年制と大きく変わりませんが、在学期間が2倍になるぶん総額も膨らみます。
一方で、在学中に働き始める場合と比べれば、収入を得る時期が2年遅れる点も踏まえて判断したいところです。
また4年制課程のなかには、文部科学大臣の定める要件を満たし、高度専門士の称号が付与される課程もあります。
学費に加えて、卒業後にどのような仕事に就きたいのかまで含めて考えたいところです。
職業能力開発校の費用
職業能力開発校は公共の施設であるため、費用面での負担が大きく異なります。
例えば宮城県の施設では、入学金5,650円、授業料が年額118,800円と公表されています。
私立の専門学校が年間100万円を超えることを踏まえると、差は小さくありません。
ただし入校時に工具や教科書などの費用が別途かかるため、募集案内で総額を確認しておきましょう。
学費以外にかかる費用
学費のほかに、実習で使う道具や資格取得のための費用がかかります。
学校によって扱いが異なりますが、次のような費用が別途必要になるのが一般的です。
- 工具セット・実習服・安全靴などの購入費
- 教科書・教材費
- 国家試験の受験料や問題集の代金
- 研修旅行や校外見学の参加費
何を学費に含めるかは学校によって異なり、これらが数万円から数十万円以上に及ぶ場合もあります。
学費だけで比較せず、諸費用を含めた総額で見比べることが大切です。
学校に通うメリット
学費という負担がある一方で、学校ルートには実務経験ルートにはない利点があります。
資格取得の面と就職の面から、それぞれ確認しておきましょう。
主なメリットは、以下のとおりです。
- 2級の受験資格を最短で得られる
- 実技試験が免除される
- 就職サポートを受けられる
それぞれ順番に見ていきましょう。
2級の受験資格を最短で得られる
実務経験だけで2級を目指す場合、まず3級を取得し、その後2年以上の実務経験が必要になります。
これに対し、養成施設の2級課程を修了すれば、卒業した時点で2級の受験資格が得られます。
2年課程であれば、入学から2年で受験までたどり着ける計算です。
早く2級を取りたい方にとって、学校ルートは有力な選択肢になります。
実技試験が免除される
養成施設の課程を修了すると、修了した課程に対応する実技試験が免除されます。
免除の期間は修了後2年間と定められているため、その間に学科試験を受けるのが基本です。
実技試験の対策に割く時間を減らせる点は、在学中の負担軽減につながります。
なお免除の範囲は修了した課程に応じて決まるため、志望するコースの内容を確認しておきましょう。
就職サポートを受けられる
学校には毎年ディーラーや整備工場から求人が寄せられ、学生はそこから就職先を選べます。
企業説明会や個別相談など、就職活動を支える体制が整っている学校も少なくありません。
メーカー系列の学校であれば、系列のディーラーへの就職ルートが確立している場合もあります。
独力で就職先を探すより、選択肢を比べやすい環境だといえます。
学校に通わないルート|働きながら資格を取る
整備士を目指すうえで、学校に通うことは必須ではありません。
整備工場で働きながら資格を取る道もあるため、学費が用意できない場合の選択肢として知っておきましょう。
学校以外のルートは、以下のとおりです。
- 実務経験を積んで受験する
- 夜間・短期のスクールを使う
- 独学で学科試験に臨む
それぞれ順番に見ていきましょう。
実務経験を積んで受験する
無資格・未経験でも整備工場に就職し、実務経験を積みながら資格取得を目指せます。
まず3級を取得し、その後2年以上の実務経験を経て2級の受験資格を得るのが基本的な流れです。
学費がかからず、働きながら収入を得られる点が大きな利点になります。
一方で2級までの期間は学校ルートより長くなるため、時間をかけてでも費用を抑えたい方に向いた進み方です。
夜間・短期のスクールを使う
実務経験者向けの選択肢が、各都道府県の自動車整備振興会が運営する技術講習所です。
これは二種養成施設と呼ばれるもので、全国に約53施設が設置されています。
修了すると実技試験が免除されるため、働きながら資格取得を進めたい方に向いています。
また、数は多くありませんが夜間課程を置く専門学校もあり、日中働きながら2級を目指すことも可能ですが、開講している学校は限られるため、通える範囲にあるかを早めに調べておきましょう。
技術講習所では課程を修了するまでにその資格の受験資格を満たしている必要があり、2級なら3級取得後の実務経験などが求められるため、地元の整備振興会で確認しましょう。
独学で学科試験に臨む
受験資格を満たしていれば、学科試験そのものは独学で対策することも可能です。
ただし整備は工具や車両を使う実技を伴うため、机上の学習だけで現場の技能まで身につけるのは簡単ではありません。
また実技試験の免除を受けられないため、別途その対策も必要になります。
採用の場面でも、学歴や資格という裏づけがないうちは任される仕事が限られやすい点は理解しておきたいところです。
独学は費用を抑えられる反面、実務の場を確保できるかどうかが分かれ目になるでしょう。
失敗しない学校の選び方
学校の種類と費用の全体像がつかめたら、次は自分に合う一校をどう選ぶかです。
価格や知名度だけで決めず、次の観点から比べてみましょう。
学校選びの判断軸は、以下のとおりです。
- 取得できる資格の級で選ぶ
- 就職実績・メーカー系列で選ぶ
- 学費と支援制度で選ぶ
- 通学環境で選ぶ
それぞれ順番に見ていきましょう。

同調査(複数回答可)で学校選びに重視した点を聞くと、取得できる資格の級が50.5%で最も多く挙げられました。
次いで奨学金・学費の支援制度が32.5%、学費の安さが27.7%と続き、費用に関わる項目が上位に並んでいます。
就職実績・就職サポートは26.6%、メーカー系列であることは21.8%でした。
目指す級を軸にしながら、支援制度まで含めて費用面を検討する人が多い傾向がみられます。
取得できる資格の級で選ぶ
最初に決めたいのが、2級を目指すか1級まで取るかという方針です。
2級は整備の現場で広く求められている資格であり、まず2級を取得して働き始める人も多くいます。
一方で電子制御が進む車両に対応したい場合は、1級課程で学ぶ意義が大きくなります。
卒業後にどんな仕事をしたいかを起点に、必要な級から逆算して選びましょう。
就職実績・メーカー系列で選ぶ
学校の求人には傾向があるため、就職実績は必ず確認しておきたい情報です。
メーカー系列の学校は、そのメーカーの車両や診断機に触れながら学べる環境が整っています。
系列に強い一方で、幅広いメーカーを扱いたい場合は独立系の学校が合うこともあります。
就職実績の一覧を取り寄せ、自分が働きたい企業が含まれるかを見ておきましょう。
学費と支援制度で選ぶ
学費は総額で比べたうえで、利用できる支援制度まで含めて判断することが重要です。
多くの自動車整備専門学校が高等教育の修学支援新制度の対象となっており、要件を満たせば授業料や入学金の減免と給付型奨学金を受けられます。
入試方法による入学金の減免や、成績優秀者への特待生制度を設けている学校もあります。
社会人であれば、専門実践教育訓練給付金の対象となる講座もあるため、あわせて確認してください。
通学環境で選ぶ
2年から4年通い続けることを考えると、通学のしやすさは見落とせない条件です。
自宅から通えるのか、それとも一人暮らしが必要になるのかで、生活費を含めた負担は大きく変わります。
学生寮を備える学校もあるため、遠方から進学する場合は寮費まで含めて比較したいところです。
実習設備や在校生の雰囲気は資料だけでは分かりにくいため、オープンキャンパスなどで実際に確かめましょう。
複数校を見比べると、自分に合う環境の基準がはっきりしてきます。
よくある質問
そもそも整備士になるのに学校は必要?
学校に通わなくても、整備工場で実務経験を積みながら資格の取得を目指すことは可能です。
ただし学校の課程を修了すると受験資格が得られ、実技試験も免除されるため、2級までの期間は短くなります。
費用を優先するか期間を優先するかで、選ぶべきルートは変わってきます。
学費はどのくらい必要?
私立の専門学校の2年制コースであれば、2年間の総額でおよそ200万〜300万円が目安です。
4年制の1級課程では総額で400万〜600万円程度、公共の職業能力開発校であれば授業料は年間12万円程度に抑えられます。
いずれも工具代や教材費が別途かかるため、諸費用を含めた総額で確認してください。
普通科の高校からでも入学できる?
普通科の出身でも問題なく入学でき、実際に多くの学生が未経験から学び始めています。
養成施設の入校資格は、中学校を卒業した方またはこれと同等以上の方です。
入学後に基礎から実習を重ねるため、車の知識がない状態からでも学び進められます。
働きながら通える夜間の学校はある?
夜間課程を設けている専門学校もあり、日中働きながら通う選択肢もあります。
実務経験者であれば、整備振興会の技術講習所を利用する方法も検討してみましょう。
ただし開講している学校は多くないため、通学できる範囲にあるかを確認する必要があります。
開講状況は地域によって異なるため、通える範囲の学校や整備振興会に直接確認しましょう。
2年制と4年制はどちらを選べばいい?
早く現場に出て働きたい場合は2年制、1級まで取って高度な整備に対応したい場合は4年制が向いています。
2年制を卒業して働き始めてから、実務経験を積んで1級を目指す進み方もあります。
学費と収入を得る時期の両面から、自分の状況に合うほうを選んでください。
まとめ|学費と目指す資格から進路を選ぶ
整備士を目指せる学校には専門学校、自動車大学校、職業能力開発校、大学があり、学費も期間も大きく異なります。
養成施設の課程を修了すれば受験資格が得られ、実技試験も免除されるため、2級までの期間を短縮できます。
一方で、学校に通わず整備工場で働きながら資格を取るルートも選択肢のひとつです。
進路を決めるときは、目指す級と用意できる学費から逆算して考えると絞り込みやすくなります。
学費の総額と支援制度をセットで確認し、オープンキャンパスなどで実際の環境を確かめたうえで、自分に合う進路を選んでください。
【調査概要】
調査名:自動車整備士を目指して通った学校の種類・費用・選び方に関する調査
調査主体:モビリア総合研究所(株式会社プロトリオス)
調査対象:自動車整備士の資格取得を目指して学校に通った経験がある188名
有効回答数:188/調査方法:インターネット調査/モニター提供元:サクリサ/調査時期:2026年8月
※設問3は複数回答可のため、割合の合計は100%を超える。
